ビグスビー

 

ビブラートユニットの元祖的な存在となると、ポール・ビグスビーによって1940年代に開発されたビグスビー・トゥルー・ビブラートということになるでしょう。

 

このビブラートユニットは現在でもビグスビー社によって作られ続けており、グレッチやギブソンといったエレキギターの一部に使われています。ちなみに、現在のビグスビー社はフェンダー社の子会社となっており、フェンダー社のテレキャスターなどには、このビグスビー・トゥルー・ビブラートが使用されているモデルも存在しています。

 

このビグスビーは、ビブラートユニットとしては非常にデザイン的に美しく、クラシカルな味わいがあるためにファンも多いのが特徴です。また、このビグスビーを後付けする際には、ギターの本体を削ったりする必要もなく、それほど大掛かりな改造をする必要もないというメリットもあります。

 

フェンダーのストラトキャスターに標準装備されているシンクロナイズド・トレモロなどと比較すると、そのビブラート効果はソフトであり、音程の変化の幅も小さいのですがチューニングの狂いは起きやすいようです。

 

その要因としては、可動部がテールピースのみであり、ブリッジは固定されていてブリッジと弦との摩擦が大きいことが挙げられます。実際にはブリッジの脚にたわみをつけたり、ローラーブリッジに換えるなどすれば、ある程度はチューニングの狂いも解消できるようです。