シンクロナイズド・トレモロ・ユニット
GOTOH シンクロナイズドトレモロユニット、ダイキャストサドル、11.3mmピッチ、ゴールド
おそらくビブラートユニットの中で最もポピュラーなものは、フェンダーのストラトキャスターに標準装備されているシンクロナイズド・トレモロ・ユニットということになるでしょう。
このシンクロナイズド・トレモロ・ユニットを一躍有名にしたのは、1960年代後半に登場したジミ・ヘンドリックスであり、彼によってビブラートユニットの使い方というものが確立された感もあります。
このシンクロナイズド・トレモロ・ユニットは、ビグスビーなどに比べれば音程の変化も大きく、チューニングの狂いも少なくなっています。これはユニット全体の可動幅が大きいことと、ブリッジとテールピースが一体となっていることが原因となっています。
しかしながら、ジミ・ヘンドリックスのような大胆な使い方をすれば、どうしてもチューニングの狂いというものが発生してしまうことは否めません。それを解消するために開発されたビブラートユニットがフロイドローズなどのユニットなのです。
しかしながら、そのような改良型のビブラートユニットのほとんどは、このシンクロナイズド・トレモロ・ユニットを原型としていますので、やはりシンクロナイズド・トレモロ・ユニットはビブラートユニットの定番的なものであるといえるでしょう。
ちなみにこのシンクロナイズド・トレモロ・ユニットはフェンダー社の商標であり、厳密に言えば「トレモロ」という表現は音程を揺らすという意味としては正確ではなく「ビブラート」が正しい表現です。